このページは、私がNTT東日本が提供するADSLサービス「フレッツADSL」から、ODNの提供する「J-DSL」に乗り換えた際の体験記ですn今ではサービス名称やサービス内容も微妙に変わってしまっていますし、「DSL普及状況公開ページ」の名称やURLなんかも変わっちゃったりしていますが、まぁ、私が受けた仕打ちは紛れもない事実、ノンフィクションですので、初出の頃の内容をほとんどそのまま掲載させていただくことにします。
今となっては「いい思い出」と言うか、「こんな不手際は考えられない」というような内容かもしれませんが、「黎明期にはこんなこともあったんだな」という記録と戒めにもなるものだと思っています。事実、最初の工事から実際に開通するまでに1ヶ月以上(40日)かかりましたし、このページを書き上げるのにも相当の時間を費やしてしまいました(しかも文字が多くて、とても長いページになってしまいました……(汗))。
文字が多くて読みづらいかとは思いますが、最後まで読んでいただけると嬉しいです。
今やその利用者の数が40万人を突破したxDSLサービスですが(注: 2001年7月末現在, 総務省「DSL普及状況公開ページ」より)、かくいう私もそのうちの1人だったりします。2001年の2月にフレッツADSLサービスに加入した私は、それまでのISDN(フレッツISDN)に比べて、圧倒的に速いその回線速度に、「おお〜っ!! これからはブロードバンドの時代だぜ〜ぃ!!!」なんて、一人勝手に興奮し、意味もなくサイズのでかいファイルを落としまくったりしたものです(これって帯域の無駄づかいですよね……(苦笑))。
(ちなみに、ISPはniftynで利用してました。ホントはSo-netにしたかったんですが、その時には既存のユーザがフレッツADSLコースに移行できなかったためです。その他のISPを利用する、という選択肢もありましたけど、@niftyはNIFTY-Serve時代から利用していたため、遊休状態のアカウントがあったのです。していました)
で、そんな感じでフレッツADSLライフを楽しんでいたのですが、ふと、日本テレコム(ODN)がADSLサービスを始めることを知りました。そう、「J-DSL」です。フレッツADSLでもそれなりのパフォーマンスが得られてましたし、そこそこ満足はしていたのですが、でも、
ということで私は、フレッツADSL→J-DSLへの乗り換えを決意したのでした。2001年4月8日のことでした。
乗り換えを決意した私はさっそく、ODNサポートセンターに問い合わせのメールを送りました。というのも、実は私、フレッツADSLをタイプ2(電話非重畳)で利用していたのです。我が家の電話回線はISDNで、それをアナログ回線に変更することができない理由があったためです(2番号使用している, ADSL回線のトラブル時にはISDN回線でインターネットアクセスを行なうためのバックアップ目的等)。
フレッツADSLのサービスが開始して間もない時期で、ただでさえ乗り換えユーザは少ない(と思われる)上、タイプ1利用者に比べてタイプ2利用者の数は圧倒的に少ない、ということもあって、スムーズな乗り換えを望んでいた私は、
という内容のメールを送信しました。すると、その2日後にODNより返信がありました。それによると、
ということでした。
これで、乗り換えが可能なことは分かりました。ですが、サービスが利用できない期間(つまり、ADSL回線が使用できない期間)が発生するのはとても困るので、空白期間を最小限にすべく、ODNのサポートセンターと何通ものメールのやり取りを行ないました。その結果、
ということが分かりました。実際、我が家にはADSLが利用可能なインフラはあるので、あとはNTT局舎内部のADSL機器 (DSLAM: Digital Subscriber Line Access Multiplexerの略。まぁ、ADSLモデムの対向につながる集線装置です) をつなぎ換えて、ADSLモデムの交換さえ行なえばいいワケですから、当たり前って言えば当たり前なんですが……。
ODNとのやり取りでスムーズな乗り換えが実現可能であることを確信した私は、NTT東日本に対し、
という旨を伝え、ODNに対し、正式にサービス開始申し込みを行ないました。2001年4月18日のことでした。
5月31日にフレッツADSLの利用を終え、6月1日には
の2つの工事が行なわれることになりました(そのため、J-DSLの利用開始日は6月2日、ということになってしまいました)。
当日は局内工事が2つ行なわれるだけで、NTTからもODNからも何の連絡もない状態でした(加入者宅側での工事もなく、立ち会いも不要ということでした。実はこの日、立ち会いのために会社を休んでいたのですが……)。でも、こちらとしてもやれることだけはやってしまおう、ということで、6月1日の日中は、
の2つの作業を行ないました。後はODNの工事が完了するの待つだけです。
そしてその日の夜、
「もういくらなんでもJ-DSLの工事は終わってるだろう」
と思い、ADSLモデムを接続してみました。すると……[ADSL]のLEDは点灯するけど、[PPP]のLEDは点滅状態でした。これは、「ADSLモデムの対向にDSLAMはあるけど、PPPのセッションが確立しない(つまり、アカウントが有効になっていない)状態」ということです。
「うーん、やっぱり開通予定日になるまでは使えないのかなぁ?」
と、とても好意的に解釈し、その夜はインターネットアクセスも行なわず、眠りについたのでした。2001年6月1日のことでした。
開通予定日の6月2日は土曜日。会社も休みということで、
「よ〜し、今日は1日、J-DSLを使い倒してやるぞ〜」
と意気込んでいました。パソコンとADSLモデムの電源を入れ、ADSLモデムのLEDをじ〜っと見つめる。すると…… 前日と全く同じ状況です。[ADSL]のLEDは点灯しているけれど、[PPP]のLEDは点滅状態です。
「あれ??? どういうことなんだ???」
アカウントが有効になっていないのでしょうか? それとも、ODNから送られてきたID, パスワードを正しく入力できていないのでしょうか? いや、もしかすると工事が完了していないのかも……そんなことを考えながら、ODNサポートセンターに電話してみました。
という旨を伝えました。ODNサポートセンターの人も端末を叩いて調べてくれたのですが、
ということでした。たしかに、送られてきたID, パスワードを使ってISDNのアクセスポイントには接続できるので、アカウントが使えることは間違いないようです。うーん、どういうことでしょう??
次に疑ったのはADSLモデムの設定です。まぁ、私もシロウトではありませんし、何度も設定を確認しているので間違いはないと思うのですが、「完璧」っていうことはあり得ません(自分で言うのも何ですが、かなり謙虚じゃないですか? (笑))。今度はサポートセンターの人の言う通りに設定してみますが……やはりダメです。何か別のところに原因がありそうです。
その後1時間以上、ADSLモデムとの格闘は続きました(その間、ODNサポートセンターとは電話をつなぎっぱなしです)。ヘンな情報が書き込まれているのかもしれない、ということで、メモリの状態を工場出荷状態にも戻してみました。でも、ダメです。一向に接続できません。うーん、困りました……。
そんな感じで時間だけが過ぎていったのですが、別の角度から調査をしてくれていたODNサポートセンターの人から衝撃的な事実を伝えられました。
「ODNの設備からお客様のADSLモデムが見えません」
えっ!? えっ!? 何だって??? NTT、ちゃんと工事をしてくれてないの????? でも、ADSL]dLEDは点灯してるんだよ……。ま、まさか、フレッツADSLのDSLAMに接続したままの状態だとか??????
「ODNサイドには問題がないので、おそらくNTTの工事が正しく行なわれていないのが原因だと思います。
申し訳ありませんが、NTTに工事が正しく行なわれているか? お客様から確認してもらえませんか?」
とのこと。うーん……。
「それでは、NTTに確認した後、正しく通信が行なわれるようになったら、
ODNにはどのように報告したら良いですか?」
「うまくいけばそれでいいので、特に連絡をしていただく必要はありません」
ということでODNサポートセンターとのやり取りを終え、今度はNTT東日本に対し、電話をかけてみた。しかし、そこはやっぱり天下のお役所NTT!
と、どうしようもない状態でした。「うーん、こりゃ、この土日はADSLを使うのを諦めるしかないかな……」と、絶望のどん底にたたき落とされました。2001年6月2日のことでした。
ADSLが利用できなくて不自由な思いをしていた土日の間に良〜く考えて、そして気づきました。
「オーダー管理はすべてODNでやっているハズなので、
『指示通りに作業が行なわれていないのでは?』というNTTへの調査依頼は
ユーザからではなく、ODNから行なうべきではないか?」
ということです(2日には焦っていて、そこまで気づかなかったのです(苦笑))。そこで、再度ODNサポートセンターに電話し、その旨を伝えました。すると、ODNサポートセンターの人も、
「たしかにその通りなので、今後はそうします」
という返答をくれたのでした(ふ〜、やれやれ……)。そして、また、
「『6月2日から開通』というステータスになっているので、きっと課金も
開始されているハズ。使えていないのにそれでは腑に落ちない」
という旨を伝え、いったん電話を切りました。
その後、ODNサポートセンターより電話があり、
ということを伝えられました。
こちらとしては、J-DSLサービスの減額はもちろんのこと、その間の電話代の補填もしてもらいたい心境でした。だって、J-DSLが利用できない間(この数日間でもさえ)かなり不自由な思いをしていたくらいでしたから……。あ、いや、補填どころか、副業の執筆活動には思いっきりしわ寄せがきてましたから、損害賠償を求める訴えを起こしても良いくらいな気持ちになっていました。クレーマーにはなりたくなかったけど、でも、実際、被害者なワケですから……。
と、怒りにはらわたが煮えくり返っていました。2001年6月4日のことでした。
ODNサポートセンターより、
「NTTから回答がありました。NTTによれば、
『たしかに工事は行なわれている。接続も行なわれている』
ということでした」
との電話。うーん、どうしても納得いきません。
「でも、ADSLモデムの[ADSL]ランプは点灯してるんで、何かしらのADSL装置
(DSLAM)とは接続されているのは間違いないでしょう。ODNの装置にたどり着かないんだから、
正しく工事が行なわれていないはず。再度NTTに調査依頼をして下さい」
と伝え、電話を切る。おいおい! NTT東日本、頼むよ〜!!
ODNサポートセンターより電話あり。
「お客様の宅内に立ち入らせてもらって、電話局との対向試験を行ないたいのですが……」
とのこと。えーと、どれどれ……。お、6月11日の午前中なら、自宅マンションの換気扇設備の法定点検があるから、その立ち会いで家にいるぞ。
「11日の午前中であればいいですよ」
「分かりました。それでは、工事業者と調整の上、再度ご連絡します」
というやり取りの後、電話を切る。局内工事だけで終わるハズだったのに、なんだかおおげさなことになってるなぁ……。この先、大丈夫なんだろうか??
工事業者(由井通信)より連絡あり。
「ODNより工事指示を受けたんですが、11日の月曜日はちょっと
都合が悪いんで、明日、9日にしてもらえませんか?」
「あれ? でも、ODNさんによれば、『電話局との対向試験を行なう』
っていうことだったんですけど、土曜日で大丈夫なんですか?」
「そっちのほうが人の手配ができるんで、それでお願いします」
うーん、何だか話が違うけど、でも、早くなる分には大歓迎なんで、
「それじゃあ、9日でお願いします」
と、電話を切る。すると、その直後にODNサポートセンターから電話。
「工事業者の手配が終わりましたんで、間もなく業者のほうから連絡があると思います」
「あれ? さっき電話がありまして、明日、9日に訪問、っていうことで話がつきましたよ」
と伝えると、ODNサポートセンターの人は慌てた様子で、
「土曜日はNTTさん休みなんですよ。宅内の立ち入りと同時に入局して、
対向で調査しないとしょうがないんですよね。それでは、再度工事業者に連絡をします」
と電話を切る。うーん、何だか話に行き違いがあるぞ??? 大丈夫なのかなぁ……(かなり不安)。
その後、再度ODNサポートセンターより連絡があり、
「工事業者が状況をうまく理解していなかったため、先ほどのように連絡してしまったようです。
申し訳ありませんでした。では、当初の予定通り6/11の10時に来訪しますので、よろしくお願いします」
とのこと。さぁて、週明けにはいよいよ開通するのかな? と、期待半分、不安半分で週末を迎えることになってしまいました。
6月11日の午前中、工事業者(由井通信)が訪問。頼みますよ〜!!
で、まずは、こちらの状況を説明([ADSL]LEDが点灯してるのに[PPP]LEDが点滅状態にあることや、ODNから送られてきたアカウント情報もダイアルアップ用のアクセスポイントでは接続できる旨はしっかり伝えました)。
そして、ODN技術者が入局した旨を受けた後、今度はADSLモデムを取り外し、回線をショートさせてみたりして、回線の状況を細かくチェックするも、
「電話局側からは回線の対向部分を見つけられません」
との報告。うーん、どうなってるんだ、いったい!?
その後、ADSLモデムの設定も再度確認したり、工事業者持参のADSLモデムに交換して試してみたりしてみたが、状況は全く同じ。[ADSL]LEDは点灯してるけれど、[PPP]LEDは点滅状態のまま。工事業者が持参したADSLモデムは使用実績のあるものなので、これでもダメということは、ADSLモデムのハードウェア障害とか、設定不良ということではなく、やはり、局内の接続がおかしいらしい。
こうなると、ODN側ではどうしようもできないので、NTTに対し、再度回線状況の調査を依頼し、作業は終了。うーん、せっかくの工事業者来訪もムダじゃないか。おーい! いったいどうなってるんだ!?
その日の夜、ODNサポートセンターより電話がかかる。
「NTTさんから電話がありまして、『調べてみたら、線が接続が外れているようだ』ということでした」
「えっ? どういうことですか???」
「NTTさんが言うには、『6月1日のフレッツADSL廃止時に加入者宅のMDFで結線を外した』らしいんです」
「でも、おかしいじゃないですか!! だって、ADSLモデムの[ADSL]LEDは
間違いなく点灯してるんですし、そのことは工事業者の人も確認してるんですよ!!
何らかのADSL機器につながっているのは間違いないのに……」
と、思わず絶句をしてしまいました。だって、言ってることがムチャクチャなんですから……。「工事が正しく行なわれていませんでした」っていう報告があったんならまだしも、「線を外してあります」っていうウソの報告をしてるんですから……。
どちらにしろ、それじゃあ納得できませんし、何しろ、J-DSLが利用できていないのは間違いないので、再度調査の依頼をするようにODNサポートセンターに伝え、電話を切りました。2001年6月11日のことでした。
ODNサポートセンターより電話あり。
「NTTさんから連絡ありまして、『調査をしてみましたが、やはり接続が切れているので、
明後日、15日の午後に加入者宅側の回線工事を行なわせて欲しい』ということでした」
とのこと。うーん、でもなぁ、15日の午後は会社(本業)のミーティングがびっちり詰まってるんで、とても対応はできそうにありません。
「15日の午後だと、在宅して対応することは難しいですね。
どうしても、というなら15日の午後イチに1時間だけなら対応可能ですが……」
ということを伝え、その旨をNTTに伝えるように指示して電話を切る。
その後、再度ODNサポートセンターより電話があり、
「NTTさんから連絡ありまして、『工事業者に対して、時間指定をすることは不可能です。
在宅して立ち会うことができないのであれば、宅内には入らずに、
マンションのMDFでの作業のみを行ないます』ということでした」
とのこと。うーん、本当にそれで大丈夫なんだろうか? (←かなり疑心暗鬼) でも、
「本当は加入者宅に立ち入るのがベストなんですが、でも、ADSLモデムを接続して、電源を入れた
状態にしておいてもらえれば、局側から接続確認ができまるので、それでも構いません」
ということなので、
「分かりました。では、それでお願いします」
と電話を切る。ふ〜、もう10日以上も経つのに、一体、いつになったら開通するんだろう? ……なんて考えていると、再度ODNサポートセンターから電話がかかってきた。
「NTTさんから再度連絡ありまして、『電話工事をする旨を、あらかじめ
マンションの管理人さんに伝えておいて欲しい』っていうことでした」
とのこと。うーん、何かと思ったらそんなことでしたか……。
「うちのマンションには常駐の管理人はいません。
それと、特にどこかに連絡しなくてもMDFをいじることは可能です」
と伝え、電話を切る。うーん、実はうちのマンションってセキュリティ甘いんですよねー。あんまり嬉しいことじゃないし、こんなことインターネットのホームページに書いちゃっていいのか? ちょっと不安だったりしますが、でもまぁ、これはうちのマンションに限ったことではないんで、まぁ、いっか。ヤバいようなら、後でここの部分は削除するし……。
さぁて、今日はNTTの工事が行なわれる日! 今日こそ使えるようになってるかな? ……なんてことを考えながら帰宅すると、ポストに1枚の紙が……。えーと、どれどれ……こ、これは、工事業者(コムシス)のメモじゃないか!!! し、しかも、
「不在だったので帰りました」
とのこと。おいおい! いったいどうなってるんだ!!! なんか、怒るよりも力が抜けてきちゃったよ、ホント。と、脱力感いっぱいでその日は寝ました。2001年6月15日のことでした。
ODNサポートセンターより電話が入る。
「NTTさんから『お客様のご都合により、
作業できませんでした』という連絡を受けたんですが……」
という連絡です。
「……」
思わず言葉を失ってしまいました。「お客様のご都合」って、いったい、どういうこと???
「もしかして、お客様のほうからNTTさんに
『この日時は都合が悪い』
というような連絡をされたんですか?」
ということを聞かれたので、
「そんな連絡はしてません。不在でも作業することになっていたのに、
工事業者が勝手に『不在だったので……』という紙を残して帰っただです」
と伝える。するとODNサポートセンターの人も、
「なるほど、そういうことだったんですか。NTTさんからは『お客様のご都合で…』
ということだけ連絡されたんで、こちらとしても困惑していたのですが、
ようやく状況が理解できました」
と、ようやく事態が理解できた様子。
「分かりました。では、再度NTTさんと連絡を取ってみます」
と言って電話を切る。しばらくすると、ODNサポートセンターから再び連絡が入って、
「NTTさんと連絡を取りまして、明日こそ、MDF工事を行なう
手はずを取り付けましたので、そのご連絡を差し上げました」
とのこと。もう、いい加減になんとかしてくれ〜!!! という感じでしたね、ホント。
ちなみに、この段階でも、相変わらずADSLモデムの[ADSL]LEDは点灯状態。NTTが主張する「線が外れている」なんていうことは絶対にあり得ないのに、どうして相も変わらず、彼らは「融通がきかない」というか、「話が分からない」のだろう?? 誠意のない態度を取られて、NTTに対する不信感がますます高くなっていったのでした。2001年6月18日のことでした。
この間の電話連絡は不明です。というのも、実は19日から24日まで、海外出張(アメリカ西海岸)に行っていたからです(もちろん、本業のほうで)。
で、ODNサポートセンターからの連絡は携帯電話のほうに入ることになっていたのですが、24日に帰国した段階ではメッセージは残っていませんでした。もしかすると何らかの連絡を入れてくれていたのかもしれませんが、でも、携帯の留守電は72時間分しかメッセージを保持してくれないため、不明なのです。19日の作業に関する報告が入っていてもおかしくなかったのですが……。
ODNサポートセンターより連絡あり。
「19日にNTTさんの工事が入りましたが、相変わらずこちらからは
ADSLモデムが見えてませんので、まだ使えていないことと思います。
再度NTT局舎と宅内に入って作業を行ないたいので日程を調整させてください。
それでは、再度こちらから連絡します」
とのこと。
実は、このメッセージは自宅の留守電の方に入っていたのですが、これはおそらく、いつも連絡していた携帯電話にいくらかけても通じないため、何とか連絡を取ろうと自宅のほうにかけた結果だと思われます。で、自宅にかけても留守電だったんで、上記のメッセージを残したものと思われます。2001年6月23日のことでした。
ODNサポートセンターより連絡あり。
「再度工事を行なう件で、日程調整を行ないたいと思ってます。
それでは、再度こちらから連絡します」
というメッセージが携帯の留守電に残されていました。うーん、別に電波が届かない場所にいたワケでも、どうしてつながらなかったんだろう? 電話に出られない状況で留守電に転送したワケでもないのに……。
ODNサポートセンターからおよそ10日ぶりに連絡あり。
「何度か連絡したんですが、連絡がつきませんでした」
との弁。うーん、それって行き違いになってただけでしょう!! それに、そちらから連絡をしてくれる、っていう話だったのにしばらく連絡をくれなかったワケだし……。あ、でも、もしかすると、6月19〜22日の間で連絡をくれていたのかもしれないし、23日にも通じなかったことから、出張が長期のものだと思って連絡を控えていたのかもしれません(←好意的に解釈してみました。ちなみに、出張に行く旨は伝えてありましたが、どれだけの期間、ということは伝えてなかったかもしれません)。
「NTTさんが工事を完了したと言っているので、
再度、宅内と局舎に入って対向で試験を行なわせていただけませんか?」
「それはいいんですが、でも、前回の例もありますし、今回もまた、うまくいかないんじゃ……」
「いえ、大丈夫だと思います。と言いますのも、前回の確認作業の直後には
『接続を外していたのだから』と言っていたNTTさんも、今回は『間違いなく工事を行なった』
と言っているので、同じ事態にはならないと思います。
それに、NTTさんは
『工事は完了した』の一点張りなので、それを信じて作業を行なうしかありません」
と、ODNサポートセンターとのやり取りが続く。まぁ、でも、作業をしてもらわないと、このままでは使えない状態が続くだけなので、とりあえず、こちらが在宅して応対可能日程を調べることにする。えーと、7月12日なら対応できるかな?
「それでは、第一希望が7月12日の午前中、
第二希望が12日の午後ということでお願いします
それ以外の日程になるようでしたら、再度連絡をください」
と伝える。すると、
「分かりました。ですが、工事業者を手配するには中2日必要なので、
もしかすると調整がつかないかもしれません」
との返答。実は、このやり取りが行なわれたのが9日の21日過ぎで、オーダーを投入するのが翌日になってしまうため、もしかすると工事業者の手配が間に合わないかもしれない、ということなのです。
まぁ、でも、とりあえずこちらの希望は伝えたので、あとは翌日の午前中にOKか? NGか? という連絡を待つだけです。2001年7月9日のことでした。
ODNサポートセンターより連絡あり。
「日程ですが、12日の午後1時から、ということでお願いします」
とのこと。さすがに中1日しかない状態で翌々日の午前中、というブッキングは無理だったようです。でも、これがNTTだったら絶対に原則を曲げてくれない(=融通が効かない)ので、ODNさまさま! というところでしょうか?
さぁて、これであとは、明後日の作業でうまくいくことを祈るだけです。2001年7月10日のことでした。
予定通り、午後1時に作業員が到着しました。今日は工事業者・SLモデムを取り外し、測定機器をつないで、局舎に入っている作業員と連絡に持っていた携帯電話で連絡を取ろうとするのですが……なかなか連絡がつかない様子です。
「局舎の中っていうことで、携帯の電波が届きにくいみたいですね」
とのこと(ちなみに、彼が持っていた携帯電話はJ-PHONEのものでした。うーん、さすが日本テレコム!! そして、やはりNTT!! NTT DoCoMoの携帯じゃないと、電波もロクに届かないのでしょうか??)。その後、しばらくリダイアルを繰り返すも、なかなかつながらず、結局、30分ほど時間をロスしてしまいました。うーん、幸先悪いけど、大丈夫なんだろうか???
そして、いざ対向で試験を開始してみても、一向につながる気配がありません。ADSLモデムの[ADSL]LEDは憎らしいほど点灯しているのに、PPP[LED]が一向に点灯する気配を見せずに、点滅しっぱなしなのです。
「でも、今日は何としてもつながるようにして欲しいんですよ!」
という、こちらの(切実な)希望を旨を伝えました。
次に、作業場所を宅内のモジュラージャックのところから配線盤, MDFのところに移動。そちらでも試験を行なうも、やはりつながりません……。うーん、ホントにつながってるのかぁ?? 6月の19日の工事って、いったいどうなってるんだ!?
どうにもこうにもうまくいかないので、今度は局舎に入局している作業員がこちらに来ることになりました。局舎内の接続は問題がないので、どう考えても加入者宅側の問題だろうと判断してのことです。
小一時間ほどで作業員到着。そして、配線を良〜〜〜く調べてみますと、な、な、なんと! NTTの局舎からマンションのMDFに入っている線と、宅内引き込みのための配線盤での結線がおかしいことが判明したのです!! おいおい、NTT! ちゃんと工事をやってないじゃないか!!!!
原因さえ分かれば、あとは簡単です。配線盤での結線がおかしいだけなので、正しく結線して、ADSLモデムの電源をONにする。ドキドキしながらADSLモデムのLEDに注目していると……やりました! ついにPP[LED]t ?りました態にな!!日本テレコム 開通予定日から実に40日遅れの開通となったのです。2001年7月12日のことでした。
今回の一件について、一言で表わすと「さすがNTT」という他ないでしょう。同じサービスを自分たちが提供する場合には工数を優先するくせに、他のキャリアに対しては嫌がらせを行なうし、民営化しても相変わらずお役所仕事だし、そんな彼らの体制が見事に現われているとしか言いようがないです(実際、フレッツADSLの机上調査は優先的になるのに、他社のADSLに関する机上調査は後回しにしている、という話を良く耳にします。工事についても同様の話を聞きます)。
サービスが始まったばかりのフレッツADSLから早くも他のキャリアのDSLサービスに乗り換える、ということは前例がほとんどなく、なおかつ、それがタイプ2だったこともあって、乗り換えのフローが確立していなかった もしかすると、タイプ2サービスのユーザでフレッツADSLからJ-DSLに乗り換えた最初のユーザだったのかもしれません。ODNの人もそのようなことを言っていました)ということもあったのかも知れませんが、それでも、局舎から加入者宅まではすでに既設の設備があるんだから、局舎内でつなぎ換えさえすればすぐに使えるということは、この業界の人でなくても想像に難くないことです。それなのに、そんなことさえできない(というか、やってくれない)なんて……。
私のページはNTTの体制に対して非難や批判が目的ではないので、このくらいでやめておきますが、でも、このようにNTTの誠意のない応対のせいで、開通が大幅に遅らされたユーザがいる、という事実は知っておいてください(そういう意味もあって、こうして、一連の出来事を公開しているのですから……)。
開通してから1週間ほど経った7月18日、NTT東日本から1通の請求書が届きました。
「おや、何だろう?」
と思って封を開くと……な、な、な、なんと! 6月19日の工事の請求書ではありませんか!? しかも、「承諾年月日 13年6月29日」と書いてあるじゃないですか!!
この工事は、6月1日の工事が正しく行なわれてさえいれば、行なう必要のなかった工事です。しかも、もう一度工事をさせて欲しい、と言って来たのはNTT東日本なのです。それなのに、ぬけぬけと工事費を請求するところが許せません! しかも、こちらが承諾した憶えもない、つまり、工事の検収も行なっていないのに……。
このことで一言クレームを入れてやろうとも考えましたが、諦めました。だって、こちらが工事費を払わないとか、そういうことを言ったりしたその日にゃあ、きっと、配線を外す、なんていうことを平気でやりかねない人たちですから……。